ザ・モデル

★★★★★福田 康隆

自社のリード管理の仕組みを作るにあたり、「リードとは何か」「いつ商談になるのか」が気になって読み直した。営業=フィールドセールス、というイメージしか持っていなかったので、分業の解像度を上げたかった。

Salesforce では営業を次のように分業している。マーケティングを「営業」に含めてよいのか、というのは目から鱗だった。

  • マーケティング: 市場からリードを獲得
  • インサイドセールス(SR): リードを商談化
  • EBR: 大手企業にアウトバウンドでアプローチして商談化
  • フィールドセールス(AE): 商談を受注

インサイドセールスとフィールドセールスは、コストと確度のトレードオフだ。米国では出張コストが高いぶん電話でのインサイドセールスが発達したが、日本では都内へ数百円でアプローチできるためフィールドセールスのコストが低く、選ばれやすかった——という歴史的な経緯も面白い。コロナ禍でウェブ会議が増え、日本もインサイドセールス寄りになりつつある。

キャリアパスとしては SR → EBR → SMB AE → エンタープライズ AE と段階を踏み、各段階で製品知識・ヒアリング・オブジェクションハンドリング・プロスペクティング・クロージングといったスキルを積む設計になっている。

とりわけ印象に残ったのは、目標からの逆算についての指摘だ。各ステージの遷移確率が取れれば逆算できるように見えて、長期的にはうまくいかない。ソリューション提案型では受注率 3 割で上々、SFA で 2〜3 割には引き上げられても 6 割にはできない。改善はどこかで頭打ちになり、それ以上は人を増やすか単価を上げるしかない。しかも初期のリードはアーリーアダプター中心で受注率が高く、成長期に積極獲得したリードは確率が下がる——だからリードは、流入時期やキャンペーンごとに区切って見たい。

受注やアップセルに至らなかった顧客を再びリードに戻す「リサイクル」の考え方も、地に足のついた示唆だった。

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